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別府で「アニッシュ・カプーア」展 今週末に「深く楽しむための」事前無料講座

来場と講座参加を呼び掛ける月田さん

来場と講座参加を呼び掛ける月田さん

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 英国を代表する現代美術家の個展「アニッシュ・カプーア IN 別府」の開催を前に、同展を深く楽しむ講座「in BEPPU カレッジ」が8月31日・9月1日、別府ブルーバード会館地下「フレックスB」(別府市北浜)で開かれる。

「アニッシュ・カプーア IN 別府」のパンフレット

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 「in BEPPU」は、国際的に活躍する芸術家が別府の特性を生かした個展を開く芸術祭で、混浴温泉世界実行委員会(事務局、TEL 0977-22-3560)が2016年から開いている。3回目の今年は、英国の芸術家アニッシュ・カプーアさんを招き、10月6日から別府公園(別府市野口原)で開催。同展は県内で開かれる「第33回国民文化祭・おおいた2018」「第18回全国障害者芸術・文化祭おおいた大会」の別府市のメインプログラムともなっている。

 カプーアさんはインド出身の64歳。シンプルな形状と独自の素材で「表と裏」「陰と陽」などを表す創造性豊かな作品が特徴。ロンドン五輪の記念モニュメント制作、ヴェルサイユ宮殿での個展開催などがあり、英国の文化功労者として2003年に大英帝国勲章を受章している。

 同展では3つの大掛かりなプロジェクトを展開する。「void the pavilion(仮)」は世界初公開の新作で、彫刻と建築が融合する体験型の作品。高さと幅6メートル、奥行き12メートルの建築物を造り、内部の最奥の壁を真っ黒に塗り上げる。同実行委によると「果てしない暗闇が広がり、時間が進むとともに不思議な知覚体験が味わえる」という。

 「Sky Mirror」は日本初公開。直径5メートルのステンレス製の鏡で、カプーアさんの代表作の一つ。地表に設置することで光を反射し、空を映し続け、角度・時間・天候などによってさまざまな表情の空間を作り上げる。同作は無料で鑑賞できる。

 臨時ギャラリーの「コンセプト・オブ・ハピネス」では、荒々しい筆致の絵や力強い作風の彫刻を集めて展示するほか、BBC制作のカプーアさんのドキュメンタリー映像も上映する。

 事前講座は同展をより深く味わい、楽しんでもらおうと企画した。8月31日は19時から同実行委総合プロデューサーの山出淳也さんが「in BEPPU」やカプーアさん招請について話すほか、今回の見どころ、仕掛け、ポイントなどを解説する。終了時間は20時の予定。

 9月1日は14時から開催。カプーアの代表作を収蔵している福岡市美術館から学芸員の山口洋三さんを招き、カプーアの創造の原点や背景についてこれまでの作品を交えて語ってもらう。16時まで。いずれも無料で、当日参加可能。

 同実行委員の月田尚子さんは「世界トップクラスの作品を見ることができる貴重な機会なので楽しみにしていてほしい。事前に知識があると抽象的な作品の理解も進み、より深く入り込めるので無料講座にも足を運んでほしい」と呼び掛ける。

 「アニッシュ・カプーア IN 別府」は10月6日~11月25日に開催。開場時間は10時~18時。前売り券は、一般(高校生以上)=1,000円(当日券1,200円)、小・中学生=500円(当日券同額)、未就学児・障がい者は無料。期間中使えるパスポート券は5,000円。

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