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大分市の「南蛮BVNGO交流館」で内覧会 大型スクリーンに宗麟の魅力ぎっしり

床の間の前に浮かび上がるように映る「大友宗麟」

床の間の前に浮かび上がるように映る「大友宗麟」

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 大分市が大友氏館跡に整備する「南蛮BVNGO(ぶんご)交流館」(大分市顕徳町3、TEL 097-578-9191=10月1日以降)の内覧会が9月26日に開かれた。

南蛮衣装などの試着コーナー

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 大分市元町の「大友氏遺跡体験学習館」(9月17日閉館)を受け継ぐ形でリニューアルオープン。「大友宗麟」「大友氏館跡」「南蛮文化」をキーワードに、宗麟の功績や遺跡などを映像を中心に紹介する。「BVNGO」の表記は、ヨーロッパ最初の日本地図において九州地方がラテン語の「BVNGO」(豊後)と記されていたことに基づく。

 発掘中の大友氏館跡(約4万平方メートル)の敷地内に開設。軽量鉄骨造りの平屋建てで延べ床面積は270平方メートル。見学ゾーン、ウッドデッキ(約60平方メートル)、多目的トイレ、授乳室、50台を収容できる駐車場などを備える。総事業費は約1億3,400万円。

 館内は交流、歴史、シアター、茶の湯の4ゾーンで構成。ロビー部分に広がる交流ゾーンでは、大友氏400年の歴史や宗麟の業績を紹介。南蛮衣装などの試着を楽しめるほか、大友氏遺跡から出土した遺物に触れることもできる。子ども向けに当時の日本地図や府内町のパズル、実際に書くことができる羽根ペン、塗り絵なども用意している。

 入り口左側の歴史ゾーンは大友館の床の間をイメージする空間となっている。床の間の前に奥が透けて見える縦2.7メートル、横4.5メートルの大型スクリーンを設け、宗麟が自身の半生を紹介する映像(約8分)を投影する。入り口右手のシアターゾーンには縦2.2メートル、横3.8メートルのスクリーンを設置。20年に及ぶ遺跡発掘調査で明らかになった大友館や豊後府内の町の様子をCG映像を交えて紹介する(約11分)。シアターゾーンに隣接する茶の湯ゾーンは、宗麟が茶の湯の達人であったことから設けた。市内で出土した16世紀後半の茶わんなどを展示している。

 国民文化祭中の10月6日~11月25日はボランティアガイド2人が常駐する。市文化財課の長直信さんは「世界を見ていた宗麟や彼が生きた時代を分かりやすく紹介するため、特に映像コンテンツに力を入れた。宗麟の魅力を詰め込んだので足を運んでほしい」と呼び掛ける。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。入館無料。月曜休館(第1月曜および祝日は開館、翌日休館)。

 台風24号の接近に伴い、開館予定日を9月30日から10月1日に延期する。予定していた開館記念式典(30日)も中止する。

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